今年(2021年)5月に日本への出荷が始まったばかりの「Aprilia RS660」、どんなバイクか気になりますよねぇ(≧∀≦)
そんな中、バイク大好きいいんだおさんが件のRS660に試乗したとのことで、早速レビューをいただきました♪

ちなみに、今回いいんだおさんがRS660の試乗を行ったバイクショップ「CSオクノ」さんは、なんと北海道で唯一アプリリアの新車を購入できる店舗なのだそうです。

CSオクノ
アプリリア大好き道民は見逃せないですね!

アプリリアRS660

撮影したRS660の画像があるというので見せていただきました。RS660_02いやぁ、これはなんとも…RS660_03カッケーですなぁ♪
マットなボディカラーは高級感に溢れ、随所にあしらわれたレッドが良い感じです。
一目見て「乗りたい!」と思わせるバイクですね。

細かいデータは後程…まずは色々と聞いていきたいと思います。
何はなくとも気になるのは足つきですよね。

インタビュー開始!

━ シート高は82cm(820mm)とのことですが、実際にまたがってみてどうでしたか?

いやぁ数値以上に高く感じます(笑)。前傾姿勢が比較的キツイこともあって、両足でつま先ツンツン状態ですね。
走り出せば気になりませんが、信号待ちでは多少立ちゴケの恐怖を感じました。

RS660_04RS660_05ライダー:身長168cm

━ 実際の取り回しはどうでしょうか?

ハンドルの位置が低いこともあって、私が普段乗っている同車重(183kg)のMT-6よりも体感的に重く感じました。

━ ハンドルの低さは、スポーツモデルならではの特徴ですね。

そうですね、ハンドルの切れ角は浅くて、最小回転半径は結構大きくなりそうです。
でも普段からスーパースポーツやリッターバイクに乗り慣れている方であれば、特に心配する必要はないと思います。

「ライディングモード」の変更

━ 今回はどのくらいの時間、試乗されましたか?詳しい走行条件なども教えていただければと思います。

20分ほどの試乗で、バイクショップの近所をぐるりと走りました。
信号も車もそれなりに多かったので、そこまで上の回転数は使いませんでした。

━ RS660は特徴的な機能が多く、操作のし甲斐がありそうですよね。

はい。このマシンの一番の特徴は「ライディングモード」の選択ができることで、今回は「COMMUTE」と「DYNAMIC」の2つのモードを試しました。

※RS660は公道用に【INDIVIDUAL/COMMUTE/DYNAMIC】の3種類と、サーキット用に2種類のモードが用意されています。INDIVIDUALは個別設定を行うモードで、今回は使用していないそうです。

━ 実際に走行モードを試してみてどうでしたか?

最初は「DYNAMIC」で走り出したんですが、実は名称からピーキーな乗り味を想像していたんですね。
でも発進からトップギアに上げるまで一貫してスムーズで、少々拍子抜けしたのを覚えています(笑)。

━ 確かに、名前的にギュンギュンいきそうですよね(笑)。では「おとなしい」印象ですか?

「おとなしい」より、「扱いやすい」と言った方が正しいかもしれません。
回転数の上がり具合は軽やかで、中速・低速ともに太いトルクを感じることができました。
6速で回転数を抑えた走りをしても、一切の破綻を感じないくらいトルクフルなエンジンでしたね。
試乗では4,000~5,000rpmくらいしか使用していませんが、RS660は4,000rpmで最大トルクの80%を発揮するそうなので、街乗りでもエンジンのおいしいところは割と使えてしまいます。

━ 見た目はバリバリのスポーツスタイルなのに、街乗りでも楽しめるというのは驚きですね。

そこがアプリリアの懐の深さなんでしょうね。ビギナーからベテランまできっちりサポートする感じと言いますか。
「COMMUTE」モードを試したとき、それをより一層強く感じました。

━ モード変更はどのタイミングで?操作は難しいですか?

ハンドル右のスイッチでそれぞれモードを変更します。ワンタッチで操作できるので、私は信号待ちでモードの変更を行いました。
動画も送ったので、是非参考にしてください。
※音が出るので注意!

※ちなみにハンドル周りはこんな感じです。RS660画像引用元:ApriliaJapan

━ おぉ、未来的なディスプレイですね。「COMMUTE」でどのくらい乗り味が変わりましたか?

「DYNAMIC」のスパルタンさが和らぎ、スロットルのレスポンスが柔らか~くなった感じです。
多少アクセルワークをミスってもすっ飛ぶことはなさそうなので、渋滞時や路面が濡れているときに重宝しそうなモードですね。
あくまで私の体感ですが、ビギナーの方が運転しても、安心して走らせることのできるレベルに落とし込まれたモードだと思いますよ。

走って気が付いたこと

━ 操作感以外に、実際に試乗して気が付いたことなどあれば教えてください。

【震動】
エンジン型式はパラレルツインですが、アイドリング時の震動が思ったより大きくないことにビックリしました。
国産のミドルスポーツに触れる機会は結構多いのですが、それらと比較しても静かな方だと思います。
ギュンギュン回る軽快さと、お腹の底から湧き上がるようなパワフルさを兼ね備えた素晴らしいエンジンですね。

【排気音】
排気音は排気量なりに大きい印象です。
回転数上げると結構でかい音が響くので、当前ですが空ぶかしは厳禁です。

【エンジン熱】
エンジンの排熱は割と高めで、太ももから下は結構熱くなります。
当日の気温は20℃前後と割と涼しかったのですが、それでもシートの辺りにまでうっすら熱を感じました。
夏場の渋滞では覚悟が必要かもしれません(笑)。

総評

━ では最後に、アプリリアRS660をトータルで評価していただいて良いでしょうか。

RS660は、まず見た目のカッコ良さが最高です。
信号待ちしているときに隣の車からマジマジと見られたりして、結構テンションが上がりました。

RS660_01今回試乗したのは、赤を随所に施した「ラバレッド」と言うカラーリング。
赤を多用しつつも大人然とまとめ上げるセンスは、さすがアプリリア!(いいんだお談)

エンジンはパワフルでありながら非常に扱いやすく、信号の多い街乗りでも全く苦になりませんでした。
ライディングモードの選択も可能なので、天候や路面状況、はたまた自身のライディングスキルに合わせて選ぶ楽しみもあります。

今回は試していませんが、一定の速度を維持する【ACC(アプリリア クルーズコントロール)】や、クラッチを使用せずに高速でシフトチェンジできるシステム【AQS(アプリリア クイックシフト)】など、RS660はツーリングの負担を大幅に軽減する先進機能も搭載しています。

乗って楽しく、見てときめく。
街乗りからロングツーリングまで幅広い用途に対応し、ビギナーからベテランまで楽しめる扱いやすさを持つRS660は、真の意味でライダーに寄り添った、非常に間口の広いバイクだと感じました。

━ 本日は、ありがとうございました。

追記

RS660は前傾姿勢がなかなかキツイバイクのようですが、姿勢は慣れの問題でもあるので特に大きな問題ではなさそうです。
ただし足つきは安全性にも大きく関わりますので、きちんと確認を行った上で購入の是非を判断することをお勧めします。

CSオクノ」さんでは、ニューモデルの試乗も適宜受け付けているそうなので、興味のある方は是非伺ってみてください♪

アプリリアRS660 SPECIFICATIONS(仕様)
エンジン:4ストローク 水冷並列2気筒 DOHC 4バルブ
総排気量:659 cc
最高出力:100 HP (73.5 kW) / 10,500 rpm
最大トルク:67.0 Nm (6.83 kgm) / 8,500 rpm
トランスミッション:6速 アプリリアクイックシフト(AQS)アップ&ダウンシステム
全長/全幅:1,995mm / 745mm
ホイールベース:1,370mm
シート高:820 mm
重量:装備重量183Kg 乾燥重量169Kg
燃料タンク容量:15 L
燃費:4.9 litres / 100km
メーカー希望小売価格:1,397,000 円(消費税10%込)参照:ApriliaJapan